タンナーとは動物の皮を革製品にする1歩手前の革にし、革をメーカーに卸す会社のことです。
このblogでは押さえておきたい有名な革のなめしメーカーについて書いていきたいと思います。
ホーウィン社(Horween Leather Company)
1905年アメリカで設立された老舗のタンナーです。このタンナーが生産する『クロムエクセル(Chromexcel)』は 約100年前に開発されたものをできるだけ当時の手法で生産しており、スマホケース、レザージャケット、革靴などに使用されています。
ジェネリックシェルコードバン(Genuine shell cordovan)という製品は原皮から革にするまで6か月かけ生産することからも愚直に革と向き合う姿勢が高い品質を生み出しています。
アノネイ社(Tannerie D' Annonay)
アノネイ社は1984年デュプイ社から独立しました。フランスで創業した世界最高峰の革を生産するタンナーの1つです。
その質の高さからも海外の有名靴メーカーがこぞって買い付けに来るほどといわれています。革の特徴としては派手過ぎず、頑丈な革を生産しています。
革にこだわる革マニアも納得のタンナーです。
デュプイ社
デュプイ社もフランスで創業した企業です。フランスの高級ブランドであるエルメス社御用達といわれるタンナーです。
世界一質の高い革を作るタンナーはアノネイ社かデュプイ社かといわれるくらい高品質の革を作っています。
なかでもデュプイ社が生産する『ボックスカーフ』は透明感があり有名なバッグ『ケリーバック』に使用されています。
アノネイ社と比べエレガントでつやが出る革を作っているのが特徴的です。
栃木レザー
1937年日本の栃木県で創業したタンナーです。このタンナーでは『ベジタブルタンニン』を使い、環境と使う人に配慮しています。
ここで生産される革は昔ながらの手間のかかるやり方で生産され栃木レザーにしか作れない革を生産しています。
財布やベルトといった革製品に使われることが多く、長く使っているうちに肌色からあめ色になっていく色の変化を確認することができます。
日本最高峰のタンナーとの呼び声も高く、国産で質にこだわりたい方にお勧めです。
姫路レザー
兵庫県姫路市にあるタンナーで作られる革のことを『姫路レザー』と呼んでいました。姫路市は皮革(ひかわ)産業が盛んな地域であり、それまでそれぞれのタンナーが自由に革をなめして、革製品を作っていました。
2013年に職人たちが集まって、『世界最高峰のレザー』を作るという目標を掲げ姫路レザー有限会社が設立されました。
薬品を使って革をなめす『クロムなめし』と植物性で環境にやさしい『タンニンなめし』の両方を行うことで丈夫で軽い革を作ることに成功しました。
コンピューター制御で一定の質を安定して供給することができるようになったことや2つのなめしを行うことでメンテナンスしながら高級革製品特有のアジを楽しむことができるようになりました。
まとめ
タンナーを知っておくことで、『どんな革があるのか』や『どんな革が好きか』を明確にしておくと『オーダーメイドでどんな革を選んだらいいのか』や間違った手入れをして革を台無しにすることが少なくなると思います。
私は革製品が好きなのですが、正しいメンテナンス法を知らなかったために、ダメにしてしまったことが多くあります。
この記事を読んでいる方には正しいメンテナンスやどんなことをしてはいけないのかを知って物を大切にしてください。