こんにちは。靴を調べていくと『グレインレザー』、『オイルレザー』、『ガラスレザー』という言葉がでてきて、なんだこれ?て思ってませんか?
『グレインレザー』とは革にブツブツとした模様がある革です。革をなめすときにブツブツとした模様を入れることで、革自体が頑丈になります。
『オイルレザー』とは革をなめすときにオイルをなじませることで雨に強い革に工夫されています。革に弾力があり、鈍い艶が特徴的です。
『ガラスレザー』とは『コードバン』という馬のお尻の革を真似た革となります。安価な牛革に圧力を加えることで完成します。雨や汚れに強いのが特徴です。
私も『グレインレザー』、『オイルレザー』、『ガラスレザー』という言葉を見て、ネットで検索してもあまりピンと来なかった記憶があります。
ポイントさえ抑えておけば靴選びがもっと楽しくなります。
そこで今日は『グレインレザー』、『オイルレザー』、『ガラスレザー』について書いていきたいと思います。
グレインレザーとは?どんな特徴があるの?
この革は(シボ革、スコッチグレイン)とも呼ばれる革です。革の表面に薬品で収縮させたり型押しを行うことで革に表情を持たせたものです。
耐久性が強く、さまざまな革製品に使われています。
ざらざらとした感触が特徴です。靴にすると素朴な表情が出てくるのでイギリスではオフ用のシューズに多く用いられます。
アメリカではドレスシューズにも使われています。
これがグレインレザーを使った靴です。ぶつぶつとした模様が見えますね。 このぶつぶつとした模様がグレインレザーの特徴となります。
オイルレザーと比べるとつやがしっかりと出る革となりますが、カーフ、キップと比べてグレインレザーはよりカジュアルな印象を与える革となります。
非常に頑丈で傷がつきにいのでイギリスでは狩りに行くときの靴に使われていた素材となっています。
また40年以上たったビンテージの革靴でもこのグレインレザーを使った革靴は型崩れもしにくく、一生モノと言われるくらい頑丈な革とされています。
グレインレザーが使われている革はアメリカントラッドと相性がよく、ビジネスで使うならアメリカントラッドのコーディネートがしっくりきます。
グレインレザーを使った革靴について
私物のTricker’s ILKLLYですが、横からみるとこんな感じですね。
革にしっかりと模様が入っているのが分かります。触ってみるとザラザラしており、普通の牛革と比べて違うことが分かります。
しかしこのザラザラ感が汚れや雨にも牛革と比べて強くしています。
革靴の話に戻りますが、革靴と靴底の間にミッドソールが挟んであり、普通の靴よりも分厚くなっています。
裏からみるとこんな感じです。
ブリティッシュトラッドならツイードなどの素材が使われたものと合わせるとしっくりきます。
普通のキップやカーフでは40年以上のもの革靴は履こうとすると破れてしまうといわれていますが、グレインレザーで作られた革靴は破れないと言われています。
また耐久性もある革となりますので、40年以上たったアンティークとなっても履き続けることができると言われています。
ただ耐久性があるからと言って手入れを怠るとボロボロになってしまいますので、しっかりとしたメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
グレインレザーで気を付けること
- 耐久性が強いですが、しっかり手入れをすること
- 靴を履いた後はブラッシングを忘れずに
- ビジネスならアメリカントラッドのコーディネートであわせることができる。
- 雨や汚れに強い
オイルレザーとは?どんな特徴があるの?
この革は革をなめすときに油を混ぜて革をなめして作られるレザーとなります。特徴はしっとりとした肌ざわりで水に強いという特徴があります。
水を弾く効果があるので雨の日用の靴として愛用している人もいます。ただし1年に1回位はオイルの補充をしないと水を弾く効果が薄れてしまいます。
レッドウィングの『アイリッシュセッター』シリーズ、『ワーク・オックスフォード』シリーズやパラブーツの『ランス』シリーズなどにも使われています。
普通の革よりも厚みがあり弾力性があるのが特徴的です。また他の革にはない独特の鈍いつやが出るので素朴な印象になります。
その素朴な印象からドレスシューズよりもワークブーツなどに使われています。
Paraboots Reims(パラブーツ ランス)はオイルレザーを使ったローファーになります。ラバーソールを使っているので雨の日でも安心して使うことができます。
オイルレザーで気を付けること
- 靴を履いた後はブラッシングをすること
- 色移りがしやすいので色が薄いものと一緒にしない
- 半年から1年に1回はクリームだけでなく、オイルの補充をすること
ガラスレザーとは?どんな特徴があるの?
ガラスレザー(ポリッシュドレザーとも)はつやつやした革でコードバンという革に似せて作られた革です。
コードバンと比べて安価に製作することができ、コードバンよりも手入れが楽というメリットがあります。
すべすべした感触があり、特殊な塗料でコーティングされているので水分や汚れに強い革です。そのため手入れがラクな革でもあります。
この靴も雨の日用の靴として使用している人もいらっしゃいます。頑丈な革ではありますが、白いひっかき傷が付きやすいです。
また手入れが楽ということと、ツヤがでやすいということからも、軍人のパレードなどで履かれる革靴としてガラスレザーが使われています。
また軍隊だけでなく、郵便配達員さんの制服としても支給されていた過去もあります。
なのでそのままにしていると目立つというのがデメリットとなります。
引っかき傷を目立せないように専用のクリームが必要となります。ガラスレザーの靴を買った後はこのような専用クリームも購入しておくことをおすすめします。
クリームは買った靴の色と合わせるようにしてください。
海外では軍人が公式パレードの行進などで使用するサービスシューズとしても使われています。
またドクターマーチンの『ギブソン』シリーズやリーガルの『2504』などにも使われています。
『ギブソン』、『2504』は比較的安い値段で売っているので、手に入りやすく革靴初心者の方にもおすすめです。
ちなみに『ギブソン』は1万円代で、『2504』は2万円代で購入することが可能ですので気になった方は確認してみてはいかがでしょうか?
もちろんブラッシングも必要なので履いたあとはかならずブラッシングしましょう。
手入れする必要がないと考えている方もいらっしゃいますが、手入れは必要な革になります。
ガラスレザーで気を付けること
- 靴を履いた後はブラッシングをすること
- 白いひっかき傷が入りやすので、定期的に傷を消す必要がある
- 靴磨きの際はブラッシング、専用のクリームを使う必要がある
- 雨や汚れに強いので手入れが楽である